春の生きもの その3

雲ケ畑のマメ科植物3種

ユクノキ
ユクノキ
ユクノキの葉裏
ユクノキの葉裏

ユクノキの花が咲きはじめました。枝先に円錐花序をだしマメ科特有の白い蝶形花を多数つけます。雲ケ畑では出谷町の集落沿い、祖父谷川岩屋橋上流、足谷筋で見られますがやや稀な樹木。ユクノキの名の由来は不明ですが、花が開くと雪が積もったように白くみえるからか、雪が降るように花が落下するからか。落下花に遭遇してみると後者のように思えます。

ニワフジ
ニワフジ
ニワフジの葉
ニワフジの葉

5月下旬〜6月上旬、出谷町の石垣でみる50㎝ほどの小低木。京都府要注目種ですが本来の自生地は山地崖や草地など。たいがい人家近くで見るため植栽の可能性が否定できません。出谷ではサツキの花の隙間から総状花序をだし赤紫の花を多数つけ優しい印象を受けます。

 

ジャケツイバラ
ジャケツイバラ

「こっくりした濃厚な黄色は、差し伸べた指先まで染まりそうな感じがする」(「ふるさとの花ごよみ・京都」寿岳章子)とは言い得て妙。ただし「蛇結」は蛇がどくろを巻く姿であり、逆向きの刺は他を寄せつけず。相反し「激しい性格の花」の印象も。